帝京大学本部が財団内部留保金を一括管理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 16:00 UTC 版)
「帝京大学医学部裏口入学事件」の記事における「帝京大学本部が財団内部留保金を一括管理」の解説
実際、これらの財団は登記上の事務所が置かれている場所では有価証券などの帳簿管理がなされておらず、帝京大学に帳簿類は預けられたままであり、所管する各県から改善を指示されていた。 2002年1月の愛媛県の立ち入り検査では「帝京育英財団」事務所には株運用などの帳簿や伝票類が一切なく、後日株運用について帝京大学の側から愛媛県に電話で回答があった。山梨県の「帝京育英会」も事務所に帳簿類がなく、応対した職員は「経理は東京(の大学本部)でやっている」と話した。千葉県の「旭オールドエイジセンター」の幹部は「大学の本部が運用している。(財団は)運用益を少しずつ受け取っている」と語った。また同センターの事務職員は「ここでは経理はやってないんです。何十億円もうちの財団が持っているなんて知りませんでしたし、そんなに多くはないと思います。カラオケは昨年新しい、いい機械を入れましたけれど」と語った。 上記13の財団法人には入っていないが、64億円以上の資産があることになっており、特別養護老人ホームを営む社会福祉法人寿栄会(東京板橋区 2021年現在冲永寛子理事長)の事務職員は「収入減で、職員の給与を下げないようにやりくりが大変なんです。施設の改修もしたいのですがままなりません。帝京大のほうで、出してくれればいいんですが」と語った。 こうして、これら財団の巨額の内部留保金本体の資産管理と財団名義の有価証券などの資産運用は帝京大学本部が一括して行っており、財団が置かれている事務所では自らの資産本体にも資産運用にも関与していないことが明らかになった。 そしてこの帝京大学本部による多法人の一括資産管理、運用の体制が改善されたという報道は、2002年以後2021年現在まで確認されていない。
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