市販へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 20:17 UTC 版)
1955年(昭和30年)4月には、鈴木独自の2ストロークエンジンに換装した試作第3号車が完成。長距離試験を重ね、耐久性の問題を着実に解決していった。更にボディバリエーションも商用型のライトバンとピックアップトラックが追加された。ステアリングも日本で通常型である右ハンドルに変更されている。 こうして7月には名古屋陸運局(当時)に申請、7月20日付で運輸省のセダン、ライトバン、トラックの型式認定を取得。軽自動車としては第23号の型式認定であった。乗用車は、初めての4人乗り可能な四輪軽自動車となった。 「スズライト」の名前の由来は、「スズ」は「鈴木」の社名から、「ライト」は「軽自動車」の「軽」の英語訳を綴ったものである。 なお、スズライトの最初のユーザーとなったのは、発売翌月の8月にセダンを購入した地元静岡県内の御前崎の女性開業医であったという。当時の軽自動車は比較的容易に取得できる二輪車免許を持っていれば運転できたため、普通自動車免許の運転講習を受ける暇のない開業医が買い求め、往診の足に使ったのであった。 宿願の四輪車開発を実現させた鈴木道雄は、1957年2月、70歳を迎えたのを機に社長職を退き、実家の家具店経営者として余生を送った。以後の鈴木自動車工業では、娘婿の俊三専務が社長職に就任、オートバイと軽四輪自動車の両面で徐々に業界の主要メーカーとしての地位を確立して行くことになる。
※この「市販へ」の解説は、「スズキ・スズライト」の解説の一部です。
「市販へ」を含む「スズキ・スズライト」の記事については、「スズキ・スズライト」の概要を参照ください。
- 市販へのページへのリンク