市販されている+P弾薬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/02 13:21 UTC 版)
+Pの圧力で強化されることが多い弾薬には、9x19mmパラベラム弾、.45ACP弾、および、.38スペシャル弾などがあるが、これらはいずれも20世紀初頭から存在している。これらの口径の銃が最初に作られたころに比べて、金属工学や品質が大幅に向上したので、現代の銃はより高い圧力でも安全になった。多くのモデルは+P弾薬を使えるよう安全率を取っている。たとえばアルミ合金フレームをもつ.38スペシャル・リボルバーの多くは、普通は+P弾薬を使うべきでない。シリンダーが圧力に耐えられても、余分の力が銃の疲労を増加させ、耐用年数を低下させる。 代表的な+P弾薬の、SAAMIによる仕様は以下のとおりである。 弾薬通常の圧力+Pの圧力注釈9x19mmパラベラム弾 35,000 38,500 10% 増加。 .38スペシャル弾 17,000 18,500 9% 増加。 .45ACP弾 21,000 23,000 9.5% 増加。 .38ACP弾 26,500 36,500 38% 増加で、.38スーパー弾となる。 .45コルト弾 14,000 27,500 96.4% 増加。現代のリボルバーおよびレバー・アクション・ライフルのいくつかに用いられる。 現在、SAMMIは+P+の指定を用いていないが、SAAMIの+Pの仕様を超えるロードを示すために、いくつかのメーカーでは使用されている。ある情報によれば、9x19mm +P+ ロードは42,000psiで、通常の圧力である35,000psiの18%増し、.38スペシャルの +P+ は22,000psiで通常の29%増しとされている。 小規模な弾薬メーカーの弾薬やリローディングガイドには、特定の目的のための特別なロードを含んでいることがよくある。たとえば、上記リストの.45コルト弾のロードはバッファロー・ボア・アムニッションから提供されている。通常これらのロードは、より新しく強い銃を使った場合に、比較的古い設計の弾薬から最大の性能を引き出すために設計される。例としては.45コルトの上限は14,000psiであるが、これは黒色火薬の性能が反映されたもので、この弾薬が発表された1873年に製造された銃に対してさえ安全である。頑丈な真鍮のヘッドをもつ現代の弾薬を、もともと高い圧力の.44マグナムを装填するように設計されたスタームルガー・ブラックホークリボルバーから発射する場合は、その圧力を悪影響なしに大幅に高めることができる。しかし、このようなロードは圧力がほとんど2倍になっており、あまり見かけなくなってはいるものの、黒色火薬の水準のロードを意図している銃を壊してしまう可能性がある。
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