川久保_(掛川市)とは? わかりやすく解説

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川久保 (掛川市)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/12 21:43 UTC 版)

日本 > 静岡県 > 掛川市 > 川久保 (掛川市)
川久保
大字
川久保の航空写真
(2020年6月16日撮影)
北緯34度41分11.20466秒 東経138度3分15.52064秒 / 北緯34.6864457389度 東経138.0543112889度 / 34.6864457389; 138.0543112889座標: 北緯34度41分11.20466秒 東経138度3分15.52064秒 / 北緯34.6864457389度 東経138.0543112889度 / 34.6864457389; 138.0543112889
日本
都道府県  静岡県
市町村 掛川市
人口情報(2024年11月末日[1]
 人口 137 人
 世帯数 44 世帯
設置日 1889年
郵便番号 437-1406
市外局番 0537(掛川MA
ナンバープレート 浜松
ウィキポータル 日本の町・字
ウィキポータル 静岡県
ウィキプロジェクト 日本の町・字
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川久保(かわくぼ、英語: Kawakubo)は、静岡県掛川市にある大字

地理

静岡県掛川市の南部に位置する。合併前の旧大東町においては中央部に位置していた。鉤型のような形状の大字である。大部分が平地となっており、水田など農地として利用されている。西端や南東端には山林も見受けられる。北から南に向かって下小笠川が流れており、北から東に向かって亀惣川が流れている。なお、兼政池とその沿岸は隣接する大字である海戸の領域である。そのため、川久保の中に海戸が食い込むような形状となっている。

近隣には大字の名称と集落の名称とが一致しない地が散見されるが、川久保においては大字としての住所表記は「川久保」[2]と記され、集落としても同じく「川久保」と呼ばれている。なお、集落としての川久保は、掛川市の自治区である下土方区に属している[3]

川久保は旧土方村の村域に含まれるが、村境に位置していることから旧自治体に囚われない枠組みが散見される。たとえば、公立小学校の学区については旧土方村の住民の多くが通う掛川市立土方小学校ではなく[4]、掛川市立中小学校の学区に指定されている[4]。掛川市立中小学校は旧土方村ではなくかつての中村の村域に立地している。

河川

  • 下小笠川
  • 亀惣川

歴史

川久保と呼ばれている地は、もともとは自然村である遠江国城東郡下土方村の一部であった[5][6]。その後、下土方村から川久保村や西之谷村が分離独立した[5][7][† 1]。なお、川久保村が下土方村から独立したのは元禄年間以前である[8]。以降は横須賀藩領となった[8]。赤堀家が庄屋を務めていた[8]内山真龍の『遠江国風土記伝』によれば、川久保村の当時の石高は166石7斗6升9合であったとされている[7]。農業が盛んであり、米をはじめとする五穀[8]、蕎麦[8]、胡麻[8]、牛蒡[8]、蕗[8]、萵苣[8]、藍[8]、木綿などが栽培されていた[8]。『角川日本地名大辞典』によれば、川久保村の鎮守は分離元である下土方村に鎮座する牛頭天王社とされている[8]明治元年には駿府藩領となり[8]、明治2年には静岡藩領となった[8]。この川久保村の大部分が、のちの川久保に該当する[6]

町村制が施行された1889年(明治22年)になると、川久保村の大部分は下土方村、入山瀬村、今滝村、上土方村、中村の一部と合併して土方村が設置されるとともに、川久保村の一部は西之谷村、大石村、中村の大部分と合併して新たに中村が設置された。その結果、この地は静岡県城東郡土方村の一部となった[8][9]。その際に従来の自然村は大字とされることになり、土方村の大字として川久保が設置された[8][9]。その後の度重なる市町村合併を経て、1973年(昭和48年)4月よりこの地は大東町の一部となった[6]。のちに大東町が掛川市、大須賀町と合併することになり、2005年(平成17年)4月よりこの地は掛川市の一部となった。

沿革

江戸時代に描かれた「遠江國」(『天保國繪圖』天保9年)。城東郡の村は薄桃色で示されており「川久保村」がみえる
  • 元禄年間以前 - 遠江国城東郡下土方村から分立して川久保村を設置[8]
  • 1871年 - 城東郡が静岡県に移管。
  • 1871年 - 城東郡が浜松県に移管。
  • 1876年 - 城東郡が静岡県に移管。
  • 1889年 - 静岡県城東郡下土方村、入山瀬村、今滝村、上土方村、川久保村の大部分、中村の一部が合併して土方村を設置。土方村の大字として川久保を設置[8][9]。西之谷村、大石村、中村の大部分、川久保村の一部が合併して中村を設置。
  • 1896年 - 静岡県佐野郡、城東郡が合併して小笠郡を設置。
  • 1955年 - 静岡県小笠郡佐束村、土方村が合併して城東村を設置。
  • 1973年 - 静岡県小笠郡大浜町、城東村が合併して大東町を設置。
  • 2005年 - 静岡県掛川市、小笠郡大東町、大須賀町が合併して掛川市を設置。

世帯数と人口

2024年(令和6年)11月末日現在の世帯数と人口は以下の通りである[1]

大字 世帯数 人口
川久保 44世帯 137人

事業所

2021年(令和3年)現在の事業所数と従業員数は以下の通りである[10]

大字 事業所数 従業員数
川久保 8事業所 90人

小・中学校の学区

公立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる[4]

番地 小学校 中学校
全域 掛川市立中小学校 掛川市立城東中学校

施設

その他

郵便

  • 郵便番号:437-1406[2](集配局:遠江大東郵便局)

警察

警察の管轄区域は以下の通りである[13]

番地 警察署 交番・駐在所
全域 掛川警察署 城東駐在所

消防

消防の管轄区域は以下の通りである[14]

番地 消防署・分署 消防団分団
全域 南消防署 大東第四分団

脚注

註釈

  1. ^ 今日では「遠江国風土記伝」と表記するのが一般的であるが、1900年に発行された『逺江國風圡記傳』では「逺江國風圡記傳」との表記を用いているため、同書に関する出典表記はそれに倣った。

出典

  1. ^ a b 令和6年11月末日現在掛川市人口・世帯数』。
  2. ^ a b 「カ行」『郵便番号 4371406 の検索結果 - 日本郵便日本郵便
  3. ^ 「地区・自治区・小区――大東・大須賀区域」『地区・自治区・小区 大東・大須賀区域 - 掛川市掛川市役所、2020年4月8日。
  4. ^ a b c 「掛川市内小・中学校通学区一覧」『掛川市内小・中学校通学区一覧 - 掛川市掛川市役所、2024年5月1日。
  5. ^ a b 平凡社稿「下土方村」『下土方村(しもひじかたむら)とは? 意味や使い方 - コトバンクDIGITALIO・C-POT。
  6. ^ a b c 平凡社稿「川久保村」『川久保村(かわくぼむら)とは? 意味や使い方 - コトバンクDIGITALIO・C-POT。
  7. ^ a b 內山基康著述者相續人『逺江國風圡記傳』郁文舍書店、1900年、474頁。
  8. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r KADOKAWA稿「川久保村(近世)」『解説ページ』エア。
  9. ^ a b c KADOKAWA稿「川久保(近代)」『解説ページ』エア。
  10. ^ 「経済センサス‐活動調査/令和3年経済センサス‐活動調査/事業所に関する集計――産業横断的集計――事業所数、従業者数(町丁・大字別結果)」『経済センサス‐活動調査 22 静岡県 31 経営組織(2区分)、産業(中分類)別全事業所数及び男女別従業者数-市区町村、町丁・大字 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口統計センター
  11. ^ 「川久保集会所」『川久保集会所 - 掛川市家庭の避難計画』掛川市危機管理課。
  12. ^ 「白梅山本勝寺」『アクセス - 白梅山 本勝寺』本勝寺。
  13. ^ 「城東駐在所」『城東駐在所|静岡県警察』静岡県警察本部、2023年5月25日。
  14. ^ 掛川市消防本部編集『消防年報』令和2年版、掛川市消防本部、2021年4月、69頁。

関連項目

外部リンク




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