岩国における電気事業開業
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 16:33 UTC 版)
「中外電気」の記事における「岩国における電気事業開業」の解説
山口県東部における最初の電気事業者は岩国電気軌道株式会社である。 同社は1907年(明治43年)11月、玖珂郡岩国町(現・岩国市)に設立。町内と隣の麻里布村にできた山陽本線岩国駅を連絡する軌道路線を1909年(明治42年)2月より開業した。路線は中国地方最初の電気鉄道にあたる。このように岩国電気軌道は鉄道事業者であるが、翌1910年(明治43年)3月21日、岩国町・麻里布村を供給区域として電灯・電力供給事業を開業した。供給事業者としては下関の馬関電灯、山口の山口電灯(後の山陽電気)に続く県内3番目の事業者にあたる。 次いで1912年(大正元年)10月、岩国電気軌道は「芸備電気」発起人より営業権を譲り受け広島県にも進出、佐伯郡大竹町(現・大竹市)などに供給区域を拡大した。この「芸備電気」は才賀藤吉の発起により前年5月に事業許可を取得していたが、会社設立にも至っていなかった。 1919年末の段階で、岩国電気軌道は山口県側では岩国町・麻里布村と和木村(現・和木町)、広島県側では大竹町ほか4村を供給区域とし、電灯9263灯と41キロワットの電力を供給していた。電源は開業時から火力発電(岩国発電所)であり、当時鉄道用に50キロワット、供給用に235キロワットの設備を持った。
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