岩倉館の段とは? わかりやすく解説

岩倉館の段

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 13:57 UTC 版)

芦屋道満大内鑑」の記事における「岩倉館の段」の解説

岩倉治部加茂館の騒動をうまく抜け出しその際『金烏玉兎集』持ち出していた。治部河内郷士である石川右衛門自分娘婿にあたる芦屋道満呼び出し後室成敗真相明かさないまま加茂館の顛末語り『金烏玉兎集』利用法に関して密議を行う。 治部『金烏玉兎集』道満与え、「これで陰陽道大家となり、主人である元方望み叶えよ」と命ずる。道満感謝してこれを受け取る。なんとか元方東宮外戚地位に付けたいと考え治部は、道満に対して陰陽道の術で元方の娘である御息所懐妊させることが可能かを問う。道満は、御息所懐妊については荼枳尼の法を用いればよく、そのためにはメス白狐生き血が必要と答えたに関しては、悪右衛門故郷石川郡難なく手に入るという。 さらに治部六の君拉致計画しており、すでに試みた東宮御所警備厳しく断念したことを明かした後、道満に人を誘い出すような術が『金烏玉兎集』書かれていないかと聞く道満は舅の本意単なる拉致ではなく六の君殺害であることを見抜き教え渋る。しかし治部は、道満の妹が敵方左近太郎嫁いでいることを持ち出し、妹のために己が主を裏切るのかと厳しく詰問し挙句の果てに娘と離縁させて、舅・婿の縁を切るとまで言い出す。これに負けて道満は人をおびき出す術式治部たちに教え、「どこで殺すのか」と問うた。治部は「御菩薩池(みぞろがいけ)に沈める」と答え、さらに悪右衛門実行役を買って出た。悪右衛門は、事が成った暁には自分伯父所領である信太の庄と、伯父の娘「葛の葉」を貰い受けられるよう、元方口添えして欲しいと治部頼み込み治部はこれを承知した

※この「岩倉館の段」の解説は、「芦屋道満大内鑑」の解説の一部です。
「岩倉館の段」を含む「芦屋道満大内鑑」の記事については、「芦屋道満大内鑑」の概要を参照ください。

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