山林房八
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/30 02:40 UTC 版)
「南総里見八犬伝の登場人物」の記事における「山林房八」の解説
やまばやし ふさはち 小文吾の義弟。市川の船主・犬江屋の主で、土地の顔役。容貌は犬塚信乃によく似ている。 相撲の勝負で負けたことが原因で小文吾と対立関係となり妻の沼藺を離縁。お尋ね者である信乃を出せと古那屋に押しかけて小文吾と争い、誤って妻と子の大八を手にかけた上、小文吾に斬られる。 実は、彼の祖父・杣木朴平が古那屋文五兵衛の兄・那古七郎を殺したという悪因縁があった。沼藺との結婚後にこれを知った房八は、那古家(古那屋)への「負債」を返す機会を窺っていた。相撲の勝負に起因する対立は地域の顔役として不可避ではあったものの、それ以後の行動はこれを解くための行動だったことが臨終の際に知られる。房八は己の身を殺すことによって信乃を助け(作中の破傷風の治療とともに、房八の首が信乃の身代わりとなる)、子の大八は「仁」の玉を持つ犬士・親兵衛として蘇生した。これは「身を殺して仁をなす」という成語に基づくプロットである。 「房八」は、「八房」を転倒させたネーミング。作中、名詮自性として明らかにされる。
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