就活自殺
別名:就活苦自殺
就活(就職活動)がうまくいかないことを苦にして自殺すること。就活失敗が主な要因と見られる自殺。
内閣府によれば、20歳代の自殺者のうち就活失敗を含めて進路に関する悩みを原因・動機とする者は、2007年時点で年間60人余りおり、2009年に100人を超え、2012年には150人に達した。2007年以降の若年自殺者のうち、就職活動に失敗起因する自殺は少なくとも200件を超えると、産経新聞などが報じている。この数字は遺書などから動機が特定される例のみであり、実際に就活自殺と見なすべき自殺件数はさらに増えるものと見られている。
就活自殺が後を絶たない背景として、就職失敗が当人にとって人生で初めての挫折経験となる場合が少なからずあり、就活失敗が人格そのものの否定のように受け止められやすい点、および、長引く不景気により悪化した雇用環境などが挙げられている。
関連サイト:
自殺統計の分析 - 内閣府
就活自殺
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/09 03:08 UTC 版)
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就活自殺(しゅうかつじさつ)とは就職活動に失敗したことなどによることから生きる気力を失い自殺すること。
日本
近年は就活自殺をする10代から20代の若者が大学生を中心として増加しており、警視庁の発表では2011年の人数は約150人であり、これは2007年の約2.5倍である[1]。
森岡孝二によると、就活自殺の背景として現在の企業側は正社員の人数を減らすために、採用は優秀な少数に絞られていることから非正規雇用の新卒の人数が増大し、日本での社会的評価では非正規雇用は将来が無い劣った人という見方がされていることをあげている。また採用されたとしても現在の企業では正社員は何人分もの過酷な労働が強いられ、そこから精神疾患や過労死となるものが多く存在する。そして失業給付や生活保護が受けにくいなど生活保障がないことから失業する自由さえないことが学生を追い詰めているとしている[2]。
ただし、日本では2010年代後半には景気の緩やかな回復と人手不足の深刻化もあり、大学生の就職内定率が数期連続で上昇するなど雇用環境には変化が見られる[3]。
脚注
参考
- 朝日新聞2010年10月27日参照
- 毎日新聞2013年3月5日朝刊参照
出典
- ^ “就活自殺の若者急増、ハローワークと大学が心のケア充実” (日本語). 読売新聞 (読売新聞東京本社). (2012年6月10日). オリジナルの2012年12月1日時点におけるアーカイブ。 2016年7月15日閲覧。
- ^ “激増する「就活自殺」その背景には 〜関西大学・森岡孝二教授に聞く〜” (日本語). 民医連新聞. 全日本民主医療機関連合会 (2012年3月5日). 2016年7月15日閲覧。
- ^ “韓国はいま「大学は出たけれど」状態 「ヘル朝鮮」脱出へ若者は日本を目指す!?”. 産経: p. 3. (2018年2月5日) 2018年12月7日閲覧。
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