小さな三文音楽
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/14 04:22 UTC 版)
『小さな三文音楽』(ドイツ語: Kleine Dreigroschenmusik)はクルト・ヴァイルが1929年に発表した管楽オーケストラのための組曲。前年の1928年に初演され、大成功を収めた『三文オペラ』から8つのナンバーを選んで編曲し直したものである。曲名は正確には「管楽オーケストラのための小さな三文音楽、三文オペラからの組曲(Kleine Dreigroschenmusik für Blasorchester, Suite aus "Drei Dreigroschenoper")」。このため、日本語題は記事名を用いず歌劇『三文オペラ』からの組曲などの表記をされることもある。演奏時間はおよそ22分。
- ^ ただし、脚本を巡って映画会社と対立し、ブレヒト、ヴァイルが映画会社を訴える裁判沙汰となった。
- ^ ただし、クレンペラーはヴァイル作品の全面的な支持者であった訳ではない。小さな三文音楽の初演と同じ年にヴァイルが完成したオペラ『マハゴニー市の興亡』を「卑猥な作品」と断じてクロル歌劇場での上演を拒否した(オペラの原曲である今日『小マハゴニー』と呼ばれる作品(歌芝居)は評価している)。またヴァイルの交響曲も「まったくくだらない作品」、ヴァイルがアメリカで手掛けた作品群も「なんともひどいもの」と評している。以上、参考文献「クレンペラーとの対話」134-136ページ参照。
- ^ 参考文献「オットー・クレンペラー あるユダヤ系ドイツ人の音楽家人生」185ページより引用。
- ^ 参考文献「三文オペラ/放蕩児の遍歴」では2月8日(367ページ)。
- ^ 外部リンク「クルト・ヴァイル財団公式サイトの「小さな三文音楽」のページ」に基づく。
- ^ クレンペラーのステレオ再録音であるEMI盤などは、「タンゴ・バラード」を第5曲aとして、以下繰り上げて数え全7曲としている。
- ^ 初演の際は、手回しオルガンにテープを仕込み忘れたため、オーケストラが途中から伴奏を付けたという。参考文献「三文オペラ/放蕩児の遍歴」75ページ。
- ^ メッキー・メッサー役のハラルド・パウルゼン(Harald Paulsen)が自分の持ち歌で登場したいと要望したためと言われている。参考文献「三文オペラ/放蕩児の遍歴」47,83ページ。
- ^ 参考文献「三文オペラ/放蕩児の遍歴」85ページ他。初演時に各ナンバー(ソング)のアンコールはいかがわしいものとして禁止されていたが、客が収まらず、止む無くアンコールを行っている。同書75ページ。
- 1 小さな三文音楽とは
- 2 小さな三文音楽の概要
- 3 外部リンク(兼・参考文献)
- 小さな三文音楽のページへのリンク