導入に際しての各種改造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/27 13:32 UTC 版)
「三岐鉄道モハ120形電車」の記事における「導入に際しての各種改造」の解説
1,067 mm(狭軌)の三岐線に対して琴電は1,435 mm(標準軌)と軌間が異なることから、導入に際しては台車周りの改造が必須であったが、従来装備していたFS-17A台車は鋳鋼製台車枠ゆえに切り継ぎによる拡幅改造が不可能であった。そのため同台車は廃棄されて琴電のストック品であった形鋼組立型釣り合い梁式台車(汽車製造製2HE・3H、ならびに木南車輌製造製DT30)へ交換され、同時に主電動機も三菱電機製MB-115AFに換装されて吊り掛け駆動化された。また、従来車との併結のため制動装置の電磁SME化も施工されている。 一方で制御器を含むその他の機器については三岐線在籍当時のまま変化はない。琴電においては手動加速制御 (HL) 車が主流であることから、従来の譲渡車については制御方式のHL化が必須とされていたが、1982年(昭和57年)に導入された1053形(元阪神電気鉄道5231形電車)において運転台主幹制御器(マスコン)をHL用のものへ交換するのみで自動加速制御車とHL車の併結を可能とする方式が実用化されたため、制御器の換装は不要となったことによる。 車体関連については、1013形では側窓へ保護棒を新設した程度の小変更に留まったが、1063形では3箇所の客用扉のうち中央部分の扉を埋込撤去し、2扉構造化された。これは当時の瓦町駅ホームが急曲線上に位置しており、3扉構造のまま運用した場合、中央扉部分におけるホームとの隙間が過大となるため危険防止の観点から施工されたものであった。扉を撤去した跡には既存の側窓と同一形状の一段下降窓が2つ新設され、窓配置はd1(1)D(1)222(1)D(1)1dとなった。その他、車体塗装の琴電標準塗装化、ならびに琴電においては不要となる電照式行先表示器の撤去が全車とも実施されている。
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