専業トレーダー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 08:12 UTC 版)
2002年以降、デイトレードを生活手段とするために、他に職業を持たない専業トレーダー(投機家)が多く現れた。彼らは自己資金で相場を張る点で証券会社や投資顧問会社の従業員トレーダー(会社員)ではなく、また証券取引所の会員権を持たないという点でいわゆる「ローカルズ」とも異なる個人トレーダーである。 専業トレーダーの中には、大学を卒業後に、就職せずに専業トレーダーになる若者もいる。実家の資金を借りて投機に当てたり、専業主婦が副業として夫の稼ぎでトレードに取り組むなど、間接的な資金提供者を持つ者もいるが、アルバイトなどで得た自己資金を担保に仕事として取り組む者、デイトレードをアルバイトの代わり程度として捉える者、ニートだが引きこもりながら収入を得る手段として行っている者、会社員から転向するものなど、実態は様々である。 日本の地方部の場合では、公共事業の削減や人口流出などを原因にして、通常の事業活動に投資するよりも事業を縮小・売却して、得た資金で株式投資などに充当する場合もあり、代々の家業を廃業して投機に参入する例がある。また株式市場が高度に匿名性が保証されていることを利用して、暴力団などが仕手となり利益を獲得する舞台として利用することがある。 個人トレーダーの最上位クラスの人間からは、年間の獲得利益が数十億円にも達し、証券会社の従業員ディーラーの所得より高いものが生まれている。その一方、専業トレーダーを自称しながらも投資資金を急速に失い市場から退出させられてしまう個人投資家も多数発生している。 専業トレーダーが仲間で投資会社を設立したり、あるいは有力な投資家・証券会社に専属ディーラーとして雇用されたりする場合がある。また逆に雇われディーラーが個人トレーダーとして独立する例もある。
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