対水上艦型(053H型, 053H1型, 053H2型, 053H1G型)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/15 13:57 UTC 版)
「053型フリゲート」の記事における「対水上艦型(053H型, 053H1型, 053H2型, 053H1G型)」の解説
詳細は「江滬型フリゲート」を参照 上掲の053K型と対になって配備されることになっていたのが、対水上艦型の053H型(江滬-I型)である。上述のように、053K型の配備構想は最終的に破棄されたが、それにもかかわらず、哨戒艦艇の深刻な不足を補うため、053H型に端を発する対水上艦型は、小改良を重ねつつ、建造は継続された。最終的に、1970年代から1990年代にかけて30隻という多数が建造され、中国人民解放軍海軍の主力哨戒艦艇として活動しており、更に船体が拡大された後継の汎用型フリゲート(江衛型や江凱型)が就役を開始した現在でも、なお数的には多数が就役している。NATOはこれらに江滬型フリゲートというコードネームを与えた。 053H型(江滬-I型)は、本来、艦対空ミサイル装備の江東型フリゲート(053K型)と対になって活動する艦対艦ミサイル装備のフリゲートとして構想されており、船体設計の大部分を江東型から引き継いでいる。しかし、艦対空ミサイルの開発遅延と性能の低さから、江東型の大量配備は実現せずに終わった。このため、防空を江東型に依存するものとして構想された江滬-I型(053H型)は、防空能力に重大な問題を抱えることとなったが、哨戒戦力の不足を補うために、14隻という多数が建造された。その後、053H型に小改良を加えた053H1型(江滬-II型) 9隻を建造したのち、抜本的な改設計を加えた053H2型(江滬-III型)と改良を重ねたが、053H2型は数々の新機軸を導入したためにかえって運用実績は芳しくなく、これは3隻が建造されるに留まり、完全な新設計による江衛型フリゲートの開発に移行した。 また、1990年代中盤には、台湾海峡・南沙諸島情勢の緊迫に対応した「戦時急造艦」として、より漸進的な設計に回帰した053H1G型(江滬-V型)が開発され、6隻が配備された。
※この「対水上艦型(053H型, 053H1型, 053H2型, 053H1G型)」の解説は、「053型フリゲート」の解説の一部です。
「対水上艦型(053H型, 053H1型, 053H2型, 053H1G型)」を含む「053型フリゲート」の記事については、「053型フリゲート」の概要を参照ください。
- 対水上艦型のページへのリンク