密会
★1.男女が密会して、幼児から目を離したために、幼児が事件や事故に遭う。
『佐々木の場合』(志賀直哉) 山田家の玄関番・佐々木は、幼いお嬢さんの子守り娘・富(とみ)と関係を持った。ある日、2人が物置で接吻をしている時に、お嬢さんが大火傷を負った。「誰かの身体の肉を切り取って、傷口を補填せねばならぬ」と医者が言い、富は自らの肉を提供する。佐々木は山田家を逃げ出した。
『氷点』(三浦綾子)「敵」~「灯影」 昭和21年(1946)7月、旭川の夏祭りの日の午後。病院長辻口啓造の留守中に、妻夏枝のもとを眼科医村井が訪れ、2人は応接室で一時を過ごす。夏枝は、3歳の娘ルリ子を外へ遊びにやり、ルリ子は家の裏口を出た所で会った行きずりの男に連れ去られて、殺される。
『仮名手本忠臣蔵』3段目 殿中松の間で塩冶判官が高師直に斬りつけた時、判官に付き添っているべき家来早野勘平は、持ち場を離れ、腰元お軽と密会していた。情事にふけり、主君の一大事の場に居合わせなかった勘平は、武士の面目をなくし、お軽の実家山崎へ身を隠す。
『捜査圏外の条件』(松本清張) 「自分」の勤め先の同僚・笠岡は、既婚者でありながら、「自分」の妹・光子と愛人関係になった。「自分」は、まったくそれを知らずにいた。ある時、笠岡は光子と温泉へ出かけたが、光子は旅館で狭心症の発作を起こして死に、笠岡は遺体を置き去りにして逃げ去った。逃げた男の人相を宿の女中から聞いて、「自分」はそれが笠岡であることを確信した。「笠岡を殺さねばならぬ」と、「自分」は決意する→〔アリバイ〕6。
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