実験の中止
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 07:07 UTC 版)
「スタンフォード監獄実験」の記事における「実験の中止」の解説
ジンバルドーは、実際の監獄でカウンセリングをしている牧師に、監獄実験の囚人役を診てもらい、監獄実験と実際の監獄を比較させた。牧師は、監獄へいれられた囚人の初期症状と全く同じで、実験にしてはできすぎていると非難。看守役は、囚人役にさらに屈辱感を与えるため、素手で便所掃除(実際にはトイレットペーパーの切れ端だけ)や靴磨きをさせ、ついには禁止されていた暴力が開始された。 ジンバルドーは、それを止めるどころか実験のリアリティに飲まれ実験を続行するが、牧師がこの危険な状況を家族へ連絡、家族達は弁護士を連れて中止を訴え協議の末、6日間で中止された。しかし看守役は「話が違う」と続行を希望したという。 後のジンバルドーの会見で、自分自身がその状況に飲まれてしまい、危険な状態であると認識できなかったと説明した。ジンバルドーは、実験終了から約10年間、それぞれの被験者をカウンセリングし続け、今は後遺症が残っている者はいない。
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