宛らとは? わかりやすく解説

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さながら

別表記:宛ら

「さながら」とは、「とてもよく似ている」「まるでそっくりだ」という意味で用いられる日本語の副詞表現である。主に「さながら名画のような光景」とか「本番さながらの訓練」といった言い方用いられる
「さながら」は古語としては「(変わりなく)そのまま」「残らず全部」「全く~でない」といった意味でも用いられた。今日はこうした意味で用いられることはなく、もっぱら「そっくりである」さまを表現する意味で用いられているといえる

「さながら」の漢字

「さながら」は、漢字では「宛ら」と表記される

漢字の「宛」の字には「宛もあたか-も)」と読む用法もある。どちらも似たもの喩える表現である。

古語においては「さながら」の漢字表記は「然ながら」であった。「然(さ)」は指示語一種である。

「さながら」を含む熟語・言い回し

幼児のさながらの生活

幼児のさながらの生活」の意味は「子どもたちの(特別な姿ではなくて日常的なありのままの姿」ということである。

幼児のさながらの生活」は、日本における幼児教育先駆けとして知られる大正昭和教育者倉橋惣三言葉である。

この「さながら」の意味用法は、今日一般的な~のような~」という意味ではなく、むしろ古語連なる「(変わりなく)そのまま」という意味と解釈するする必要がある

「気分はさながら」とは

気分はさながら(~だ)」は、自分の今の気分比喩的に表現する場面で用いられることのある言い回しである。「まるで~のような気分だ」「気分はまるで~のようだ」とも言い換えられる。

「昔さながら」とは

昔さながら」は、正しく意味が通る場合もあるが、「さながら」と「昔ながら」が混同されている誤用場合もある。

昔さながら」を「まるで昔のような」という意味で用いるなら、これは正し用法である。

「昔と同じ、昔から変わっていない」という意味の表現は「昔ながら」であり、これを「昔さながら」と表現するのは適切でない

もし「昔さながら」を正し意味用法使っていたとしても、誤用か否かをいちいち判断するのが煩わしい。他の適当な表現言い換えるのが最善といえる

さ‐ながら【宛ら】

読み方:さながら

副詞「さ」+接続助詞「ながら」から》

【一】[副]

非常によく似ているさま。まるで。そっくり。「—滝のよう」「地獄絵—のすさまじさ

そのまま。もとのまま。

「池などは—あれど」〈一六三〉

すべて。全部

「あやしの民屋—やぶれくづる」〈平家一二

【二】[接]そうは言うものの。かと言ってやはり。

食逃げ大尽にあふ事多し。—それとて乞ひがたく」〈浮・胸算用・二〉




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