字母の名称
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 07:42 UTC 版)
母音字の名称は昔から現在に至るまで"아・야・어・여・오・요・우・유・으・이・ᄋᆞ"と呼ばれている。ただ「ㆍ」については現在では用いられていないので、現在の名称としては아래아と呼ぶ。しかし、子音字の名称は変遷した。 字母の名称が登場する文献は『訓蒙字会』が最初である。ㄱからㆁまで八つの文字は(子音)+ㅣ+으+(子音)で、残りは(子音)+ㅣで名称を定めたのだが、これは当時のパッチムでこの8字だけ書くことができたためである。漢字の音で名称を正確に記すことができないものは、その名称を似た漢字の音、または意を利用して発音を表記した。例えば、「기윽」の「윽」を表記するため「윽」と似た音(「역」)を持つ「役」を利用して「其役」と表記し、「디읃」の「읃」を表記するため「읃」と似た「긑」(現代韓国の朝鮮語の「끝」に該当)の意を持つ「末」を利用し「池末」と表記し、「시읏」の代わりに「衣」の意である「옷」を利用して「時衣」と表記した。訓読みする漢字の場合は丸の中に該当漢字を書き、訓読だという表記をした。そして「ㆁ」と「ㅇ」を区別し互いに別の名称で呼んだのだが、初声ではその二つの区別が難しいという当時の現実を受け、この二つを区別なく使用してもよいという言及もしている。 기역 基役, 니은 尼隠 , 디귿 池(末), 리을 梨乙, 미음 眉音, 비읍 非邑, 시옷 時(衣), ᅌᅵ으ᇰ 異凝, 키 (箕), 티 治, 피 皮, 지 之, 치 歯, ᅀᅵ 而, 이 伊, 히 屎 『大韓文典』 기억, 느은, 드읏, 르을, 므음, 브읍, 스읏, 으응, 흐, 즈, 츠, 크, 트, 프 「国文研究議定案」 이응, 기윽, 니은, 디읃, 리을, 미음, 비읍, 시읏, 지읒, 히읗, 키읔, 티읕, 피읖, 치읓 「諺文綴字法」 기역, 니은, 디귿, 리을, 미음, 비읍, 시옷, 이응, 지읒, 치읓, 키윽, 티읕, 피읖, 히옷 周時経は가・나・다…、権輔相は그・느・드…と名称を定めることを主張した。 「ハングル綴字法統一案」(1933年) 기역, 니은, 디귿, 리을, 미음, 비읍, 시옷, 이응, 지읒, 치읓, 키읔, 티읕, 피읖, 히읗 現在北朝鮮で使われている名称 기윽, 니은, 디읃, 리을, 미음, 비읍, 시읏, 이응, 지읒, 치읓, 키읔, 티읕, 피읖, 히읗 現在韓国で使われている名称 기역, 니은, 디귿, 리을, 미음, 비읍, 시옷, 이응, 지읒, 치읓, 키읔, 티읕, 피읖, 히읗 現在大韓民国はハングル綴字法改定案に従っており、朝鮮民主主義人民共和国では(子音)+ㅣ+으+(子音)の規則に厳格に従った名称を使っている。 字母訓民正音における代表字三十六字母訓蒙字会における名称現代の名称備考ㄱ 君 見 其役 (南)기역・(北)기윽 ㄲ 虯 群 - (南)쌍기역・(北)된기윽 ㄴ 那 泥 尼隠 니은 ㄷ 斗 端 池末 (南)디귿・(北)디읃 ㄸ 覃 定 - (南)쌍디귿・(北)된디읃 ㄹ 閭 来 梨乙 리을 ㅁ 弥 明 眉音 미음 ㅱ - 微 - 가벼운미음 古ハングル ㅂ 彆 幇 非邑 비읍 ㅸ - 非 - 가벼운비읍 古ハングル ㅃ 歩 並 - (南)쌍비읍・(北)된비읍 ㅹ - 奉 - 가벼운쌍비읍 古ハングル ㅅ 戌 ᄼ心・ᄾ審 時衣 (南)시옷・(北)시읏 ᄼ歯頭音・ᄾ正歯音 ㅆ 邪 ᄽ邪・ᄿ禅 - (南)쌍시옷・(北)된시읏 ᄽ歯頭音・ᄿ正歯音 ㅿ 穣 日 而 (南)반시옷・(北)반시읏 古ハングル ㅇ 欲 喩 伊 이응 ㆁ 業 疑 異凝 옛이응 古ハングル ㅈ 即 ᅎ精・ᅐ照 之 지읒 ᅎ歯頭音・ᅐ正歯音 ㅉ 慈 ᅏ従・ᅑ牀 - (南)쌍지읒・(北)된지읒 ᅏ歯頭音・ᅑ正歯音 ㅊ 侵 ᅔ清・ᅕ穿 歯 치읓 ㅋ 快 渓 箕 키읔 ㅌ 呑 透 治 티읕 ㅍ 漂 滂 皮 피읖 ㆄ - 敷 - 가벼운피읖 古ハングル ㅎ 虚 暁 屎 히읗 ㆅ 洪 匣 - (南)쌍히읗・(北)된히읗 古ハングル ㆆ 挹 影 - 여린히읗 古ハングル 字母訓民正音における代表字訓蒙字会における名称備考ㅏ 覃 阿 ㅑ 穣 也 ㅓ 業 於 ㅕ 彆 余 ㅗ 洪 吾 ㅛ 欲 要 ㅜ 君 牛 ㅠ 戌 由 ㅡ 即 応(不用終声) ㅣ 侵 伊(只用中声) ㆍ 呑 思(不用初声) 古ハングル現代の名称は아래아
※この「字母の名称」の解説は、「ハングルの字母」の解説の一部です。
「字母の名称」を含む「ハングルの字母」の記事については、「ハングルの字母」の概要を参照ください。
- 字母の名称のページへのリンク