奇跡・治癒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 10:12 UTC 版)
強い霊力・霊性を持つ人物、あるいは、子供などの無垢なる者が病人に手で触れることで、疾病が快癒するという伝承は世界各地に見られる。イエス・キリストの奇跡譚にもそのようなものが含まれている。 中世ヨーロッパにおいては、王が患部に触れることで病気を治癒するという「ロイヤル・タッチ(英語版)」が信じられた。作家・トールキンは代表作『指輪物語』の第3部「王の帰還」において、これを踏まえつつ「王の手」を描いた。 傷口や疾病の部位を本能的に手で押さえたり、かばおうとすることは、原初的な医療の形態であろうが、呪術医のような立場で手を当てるという行為は21世紀現在の先進国においても一部新宗教の儀式や手当て療法として見出すことができる。こういった「触れる」行為が何らかの癒やしのイメージと強く結びついている傾向は、今もなお文化の別なく広い範囲に様々な類型として存在し続けているのである。
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