失敗の可能性と安全性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/02 06:35 UTC 版)
ただ人間は、何においても「間違えることもある」存在(→ヒューマンエラー)であるため、誤操作によってや、あるいは油断によって事故を起こす。安全装置においては、事前に想定されるこれら「人間がやらかしてしまうであろうミス」からも事故を防ぐような機構も見られ、特にそれらの問題で重大な事故が予測される場合や、よりミスをしやすいであろう不注意な、もしくは使用に際して専門の訓練を受けていないユーザーが操作する可能性のある機械装置ほど、厳重な安全装置が組み込まれる。このような「素人がいじっても事故にならない」という方向性はフールプルーフ(直訳すると「バカ除け」)とも呼ばれ、白物家電や娯楽家電のように一般家庭への普及を目指した、言い換えれば幼児でも触る可能性がある機器では工夫が凝らされるが、もとより誤った使い方が出来ないよう操作を単純にしたりして理解しやすくするのもフールプルーフの範疇である。 その一方で、機器になんらかの破損や故障があった場合に、あるいは操作ミスを含む誤動作によって機器が異常な動作をはじめた際に、それがユーザーの負傷など重大な事故に発展しないよう機器の動作を安全な状態で不能化したりする機能も安全装置の一種であるが、このような考え方はフェイルセーフといい、機器やシステムはいずれ故障することを前提として設計段階で想定し事故を回避するようにする考え方である。
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