大輝丸事件とは? わかりやすく解説

大輝丸事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/02 15:29 UTC 版)

大輝丸事件(だいきまるじけん)は、1922年大正11年)に発生した、日本海賊による外国人殺害事件である。「尼港事件の復讐」の名のもとにロシア船を次々と拿捕して積み荷を略奪したうえ、ロシア人12人、中国人4人、朝鮮人1人を殺害した。


注釈

  1. ^ 日露戦争中に北海道国後島海岸にて沈んだロシア軍用船「アンナ・ローザンヌ号」から金貨2500万ドルを引き上げると騙って、1万6千人あまりから36万円(当時)を集めた詐欺事件[6]。実際には引き上げは行われず作業資金で購入した古い錨をもって作業の証左であると偽り、残りすべての資金を関係者が流用していたとされる[7]。資金集めのため設立された後援会には会長・有馬聡頼子爵や理事長・三輪光儀陸軍少将をはじめ名士が多数名を連ねていた[8]

出典

  1. ^ 松尾尊兊 著「江連事件」、国史大辞典編集委員会 編『国史大辞典』 2巻、吉川弘文館、1980年7月1日、306頁。ISBN 4-642-00502-1 
  2. ^ 安久井 1983, p. 90.
  3. ^ a b 安久井 1983, p. 158.
  4. ^ 江連, 力一郎, 1887-1954 - Web NDL Authorities (国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス)”. 国立国会図書館. 2021年8月12日閲覧。
  5. ^ a b 読売新聞「“ロシア船襲撃”45年ぶり免訴 姿消しついに時効 “尼港事件報復団”の1人」1967年3月1日付け朝刊14頁
  6. ^ 読売新聞「江連ら4名を詐欺で起訴 インチキ引揚」1934年3月30日付け朝刊7頁
  7. ^ 読売新聞「インチキ極まる金貨引揚 引揚て見せたは買って沈めた錨 江連派の乱脈暴露」1934年2月10日付け夕刊2面
  8. ^ 読売新聞「アンナ号事件で有馬子爵も召喚か 江連氏ら留置さる」1933年12月12日付け朝刊7頁
  9. ^ 読売新聞「アンナ号事件 江連氏無罪」1938年12月28日付け第二夕刊2面
  10. ^ 江連力一郎『ステツキ術』郁文書院、1932年。 
  11. ^ 江連力一郎『ステッキ術 復刻版八幡書店、2010年6月。ISBN 978-4-89350-684-9https://hachiman.com/shop/shopdetail.html?brandcode=000000000014 
  12. ^ 朝日新聞「江連事件の真相はこうだ“海賊船ではない”江連氏が証言。軍命で白露軍援助」1951年7月4日朝刊


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