変造カード問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/30 15:03 UTC 版)
変造カードとは、使用済みプリペイドカードの磁気情報を改ざんし、再度遊技できるようにしたカードのこと。パチンコ必勝ガイド1992年3月号「未確認情報局」の欄で変造カードについて取り上げられたのが最初である。その後同年5月に業界紙「グリーンべると」がパッキーカードのセキュリティーの甘さと偽造可能性(変造テレホンカードと同じ要領で作成できる面)を指摘したほか、パチンコ必勝ガイド誌1992年8月号でも「グリーンべると」の内容をそのまま掲載し警鐘を鳴らした。その後中国系外国人らによる変造カード事件が発生、カード変造者やカード使用者が逮捕され有罪判決が出るなど問題となった。 CR機で客が遊技すると、その情報はいったんプリペイドカード会社に集められ、どの店でどれだけ売上があったか詳細にわかる仕組みになっている。パチンコ店には、その売上に応じてカード会社から売上金が振り込まれるシステムであった。この仕組みに目をつけた一部のパチンコ店は、閉店時などに自店の台で変造カードを使って架空の売上を計上するようになる。しかしこの方法では、店内で売れたカードの枚数と、台で遊技したカードの枚数との誤差が大きくなるため、自店内で正規のカードを購入し、これを変造カードの集団に売りさばく手法をとっていた。これにより、本物と全く同じ変造カードが流通するようになり、事態は複雑化した。こうした手法により、カード会社の被害額は630億円以上にも及んだ。 こうした事態を受け、1995年には5000円、1996年には1万円券の高額券を廃止するなどの措置がとられ、その後、地域別カードの導入、ID管理化といった不正対策が施されて現在に至る。
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