地獄の門の碑銘とは? わかりやすく解説

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地獄の門の碑銘

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 02:15 UTC 版)

地獄の門」の記事における「地獄の門の碑銘」の解説

『神曲』地獄篇は、作者にして主人公ダンテ古代ローマ詩人ウェルギリウス導かれて地獄を巡るという内容である。「地獄の門」は、この地獄入口にかかる門であり、『神曲』地獄篇第3歌冒頭は、門の頂に記され銘文から始まっている。和訳山川丙三郎訳より。 Per me si va ne la città dolente,per me si va ne l'etterno dolore,per me si va tra la perduta gente.Giustizia mosse il mio alto fattore;fecemi la divina podestate,la somma sapïenza e 'l primo amore.Dinanzi a me non fuor cose createse non etterne, e io etterno duro.Lasciate ogne speranza, voi ch'intrate. 我を過ぐれば憂ひの都あり、我を過ぐれば永遠苦患あり、我を過ぐれば滅亡の民あり義は尊きわが造り主を動かし聖なる威力比類なき智慧第一の愛、我を造れ永遠物のほか物として我よりさきに造られしはなし、しかしてわれ永遠に立つ、汝等こゝに入るもの一切望み棄てよ 地獄の門銘文は、門自身一人称語りかけるとなっており、いわば門の自己紹介であると同時に地獄紹介ともなっている。 始め三行反復されていることは、この門をくぐる者がこれから行くことになる地獄界のことを指している。すなわち、地獄界と、そこで繰り広げられる永劫の罰、そして地獄の住人のことを端的に言い表しているのであるまた、次の三行では、地獄三位一体の神聖なる威力比類なき智慧第一の愛)の創造よるものであることを示しており、始め三行反復しているのは、次の三行象徴されている「三位一体」の神学対応しているのである。 この門の碑文自体も、三行連句三連連なっている。そして地獄篇冒頭の序を除けば33歌から成り『神曲』自体はおのおの33から成る地獄篇煉獄篇天国篇三部から構成されている(地獄篇34歌だが、巻頭第一歌は総序となっている)。このように「3」という数は、三位一体象徴する聖なる数として、『神曲』の構成全体貫かれており、極めて均整のとれた幾何学的構成美を見せている(神曲の項を参照)。

※この「地獄の門の碑銘」の解説は、「地獄の門」の解説の一部です。
「地獄の門の碑銘」を含む「地獄の門」の記事については、「地獄の門」の概要を参照ください。

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