地名としての「小川」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/13 04:26 UTC 版)
「小川 (上松町)」の記事における「地名としての「小川」」の解説
小川に沿った谷筋は木曽ヒノキの産地として古くから知られ、「小川入」「小川山」などと呼ばれていた。さらに、小川が木曽川に合流するあたりでは、木曽川の左岸に「十王沢川」、「中沢」、「滑川」が合流している。かつてこの一帯ではこれらを総称して「小川郷」と呼んでおり、木曽川の右岸(西側)を「西小川」地区、左岸(東側)を「東小川」地区と呼ぶようになった。 小川村 小川郷一帯は、近世までは上松宿の支村(在郷)として扱われてきた。明治期になって行政区分の整理が行われていく中で、1874(明治7)年に、「荻原村」と「上松村」が合併して駒ヶ根村となった(木曽郡も参照。)。しかし木曽郡では、1881(明治14)年に村の分村が相次ぎ、駒ヶ根村も「荻原村」「上松村」「小川村」の3村に分割となった。 1889(明治22)年に町村制が施行されるにあたり、ふたたび3村が合併されることになった。しかし小川村では、木曽川沿いの荻原村・上松村と、山奥の小川村では村の事情が異なるとして、合併せずに独立村のままでゆくとの方針だった。最終的には長野県が合併を命じ、3村は合併して「駒ヶ根村」となった。駒ヶ根村はのちに町制を施行し、上松町に昇格した。 上松町大字小川 現在は「小川」は上松町の大字となっている。上松町を代表する観光地である寝覚の床(国の名勝)や赤沢渓谷一帯も小川地区にある。このほか、中ノ沢の源流にある小字の才児(さいちご)地区には東京大学天文台木曽観測所や京都大学上松天体赤外線観測室がある。 また、森林鉄道の遺構として知られる「鬼淵鉄橋」や「十王沢橋梁」は1914(大正3)年に竣工したもので、林業遺産に指定されている。特に「鬼淵鉄橋」は現存するものとしては国内最古のトラス鉄橋だとされている。
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