圃場条件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 20:18 UTC 版)
テンサイの直根や側根は地中深く伸張する。そのため、土壌の物理・化学的特性は生育に大きな影響を与える。 土壌種類としては、排水良好で地下水位の高くない壌土や砂質壌土が適する。 土壌物理性では、耕土が深く、腐植に富む土壌がよい。圃場の下層が硬盤化しているような条件では生育が不良となるため、心土破砕や心土肥培耕を行うことによる下層土の改良や、深耕による根圏域の拡大が行われる。また、砕土や整地は、移植栽培の場合の活着や直播の場合の発芽を良好にする。 土壌化学性については、テンサイは酸性に弱く、土壌pHは中性〜弱アルカリ性(pH7.0-7.5)が適している。ただし高pHはそう根病の発生を招くため、そう根病の発生の懸念がある圃場はpH6.0程度とする。 肥料もテンサイ栽培には重要な要因の一つである。特徴としては、ホウ素要求量が大きく、好硝酸性である。施肥は、条施、全量基肥が原則であるが、窒素とカリウムについては追肥も可能。直播の場合は、出芽時に濃度障害を起こしやすいので、少量を播種床に施用し、残りは10cm程度の深い位置に施すか出芽後に全面に散布する。窒素の過剰施用は、茎葉の過繁茂となり、根中糖分の低下を招くことがある。また、ナトリウム吸収量も多く、施用効果がある場合がある。チリ硝石やカリウム塩、塩化ナトリウムで供給する。 マルクグラーフ(左)とアシャール(右)
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