圏と関手による言い換え
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/07 10:15 UTC 版)
「多重線型代数」の記事における「圏と関手による言い換え」の解説
上に挙げたテンソル代数の特徴付けは、E → T(E ) が K –代数の圏から K –加群の圏への埋め込み関手の左随伴関手であることをいっている。同様にして E → S (E ) は可換 K –代数の圏から K 加群の圏への埋め込み関手の左随伴関手になっている。 テンソル積加群や対称積加群、外積加群についても関手的な特徴付けができる。n 次テンソル冪は n 変数双線型写像を表現している。つまり、K –加群 F に対して E から F への n 重線型写像を Ln (E ; F ) と書くことにすれば、関手の間の自然な同一視 Ln (E ; F ) = HomK (TnE , F ) がある。 同様にして n 次対称冪や n 次外冪もそれぞれある関手を表現していると見なすことができる。具体的には、SnE は n 次対称写像の空間 Sym n ( E ; F ) = { ϕ {\displaystyle \operatorname {Sym} _{n}(E\,;F)=\{\phi } は E {\displaystyle E} から F {\displaystyle F} への n {\displaystyle n} 重線型写像で ϕ ( x 1 , … , x i , x i + 1 , … , x n ) = ϕ ( x 1 , … , x i + 1 , x i , … , x n ) {\displaystyle \phi \left(x_{1},\dots ,x_{i},x_{i+1},\dots ,x_{n}\right)=\phi \left(x_{1},\dots ,x_{i+1},x_{i},\dots ,x_{n}\right)} を満たす。 } {\displaystyle \}} を Symn (E ; F ) ≡ HomK (SnE , F ) として表現している。同様にして ∧nE は n 次交代写像の空間 Alt n ( E ; F ) = { ϕ {\displaystyle \operatorname {Alt} _{n}(E\,;F)=\{\phi } は E {\displaystyle E} から F {\displaystyle F} への n {\displaystyle n} 重線型写像で x i = x i + 1 {\displaystyle x_{i}=x_{i+1}} ならば ϕ ( x 1 , … , x n ) = 0 {\displaystyle \phi \left(x_{1},\dots ,x_{n}\right)=0} を満たす。 } {\displaystyle \}} を表現している。
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