国連特別報告者 - 信教の自由
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「アスマ・ジャハンギール」の記事における「国連特別報告者 - 信教の自由」の解説
ジャハンギールは国連特別報告者を3期務めている。略式手続による刑の執行に関する特別報告者(1998-2004)、信教・信条の自由に関する特別報告者(2004-2010)、イランにおける人権に関する特別報告者(2016-2018)であり、とりわけ、信教・信条の自由に関する特別報告では、独裁政権と政治的利益のための宗教の利用を厳しく批判した。ジャハンギールは2010年にルーズベルト4つの自由賞の一つ「信教の自由賞」を受章しているが、受賞演説で次のように語っている。 宗教的不寛容に国境はない。宗教的不寛容は伝染し、世界中のほとんどすべての宗教において頭をもたげる。宗教的少数派の権利は脅かされている。これは、その他の点で民主主義の規範が守られている社会体制においても同様であるが、独裁体制は社会に深く根付いた不寛容を助長することになる。したがって、民主主義、法の支配、そして人権が相互に密接に関係し合っていることを理解することが重要である。この3つは共に栄えるか、次々と滅びるかのいずれかである。 2016年にジャハンギールがイランにおける人権に関する特別報告者に任命されると、イラン司法府人権本部のジャワード・ラーリージャーニー書記は、前任者は「職権を悪用し、イランに対する疑惑を作り出そうとした」が、「世界の最大の人権侵害国の一つは、アメリカ」であり、このような米国や欧州諸国にイランの人権に関する特別報告者を任命する権利はないと抗議した。ジャハンギールはこの特別報告者の任期半ばで死去し、パキスタンの法学者ジャビッド・レーマン(英語版)に受け継がれた。
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