鷺とり
商売根問
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/11 02:37 UTC 版)
男は、次に『ウグイスとり』に挑んだ、と話す。 男は、ウグイスがよく来るという近所の家の台所を借り、洗濯糊、墨、絵の具を混ぜ、木のような色にしたものを自分の腕へ塗った。家の内側から窓にはしごをかけ、手のひらに米粒を少し乗せて、腕ごと窓から外へ突き出すと、梅の木と勘違いしたウグイスが腕にとまるので、餌のある手のひらに乗ったところをつかんで捕まえることができる、という算段だった。しかし、いざとまったウグイスを握ろうとしたところ、材料の糊が乾いて手が動かなくなってしまっており、無理に動かそうとしてバランスを崩し、はしごから落ちてしまった。 以下、演者により内容が異なる。 男はおろし金を「猫いらず・いらず」と言って売り歩いた。ネズミのいる巣穴に立てかけておくと、出入りするたびに少しずつ削れて、やがてなくなってしまうだろうと考えてのこと。 河童を捕獲し、動物園に売ろうと考えた男は、「『尻子玉』を抜いて殺す」という伝承に基づいて、橋の下で川に向かって尻を出して待っていたが、通行人にひどい下痢をしていると勘違いされて、橋の上で人だかりができてしまった。群衆のひとりが「本当は何をしているのか」と問うたので、男が「尻で河童を釣るのだ」と答えたところ、大笑いされてしまい、その拍子に男は川に転落した。
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