周りからの評価など
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 20:48 UTC 版)
倉本聰は、「大滝さんは役者としては大変な奇人。役の中に入り込むと他のことが全く見えなくなるヘンテコな人なんです」と評している。倉本が自身の作品の中で特に大滝の演技が優れている役として、『北の国から』の北村清吉役と『前略おふくろ様』の岡野次郎兵衛役を挙げている。 倉本によると『北の国から』で大滝が演じる北村清吉の設定は、当初の脚本では「牧場経営者で、元は満州からの引揚者」という大雑把なことだけ書いていた。“引揚者の清吉がどういう理由で北海道の開拓に入ったか”を考えた大滝は、倉本との話し合いで台本にない過去を創作することで役柄に説得力を持たせた。また、撮影期間中は一日の撮影が全て終わるまでは、カメラが回っていない休憩時間も大滝秀治ではなく清吉として過ごしていた。 倉本作品のスタッフとして大滝と共演したことがある長沼修は、こう回想している。「大滝さんは必ず撮影の数日前にはスタジオに入り、セットの中でセリフをブツブツと呟きながら身体に覚え込ませていました。大滝さんの佇まいは、まるでそこで何十年も暮らしてきたかのように溶け込んでいました」。 劇団民藝の劇団員である内藤安彦によると、大滝についてこう語っている。「芝居になると、日常とは違う次元に行ってしまうような人でした。大滝さんは『台本を手放したら俺はその役から遠くなる(気持ちが離れる)』と言って、台本をいつも持ち歩いてました」。
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