合成樹脂のヒケとは? わかりやすく解説

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合成樹脂のヒケ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/18 07:02 UTC 版)

ヒケ」の記事における「合成樹脂のヒケ」の解説

射出成形では、溶解したプラスチック金型内に射出して製品形作るが、樹脂種類によって程度差は有るものの、冷えて取り出され製品溶けた樹脂の状態と較べて多かれ少なかれ収縮する。そのため出来上がった製品金型内面そのまま形状はならず、へこんだりする。この収縮による不良ヒケと呼ぶ。 この収縮当然ながら射出され材料の量に比例するので、製品に厚みの有るものほどヒケ生じやすい。例えば、表面平面でも裏面凹凸有る形状では、裏面が凸の部分収縮し表面側にヒケ生じる。 ヒケ発生防ぐには、なるべく均等な製品設計行い同一製品内でもブロック状に厚みがある部分には製品の品質影響しない形で意図的に凹部形成するいわゆる「肉抜き」「肉盗み」)を施すといった配慮必要になる。また逆にヒケることを予め計算してその部分に厚みを持たせヒケた状態で狙った形状を得るという方法もあるが、これには極めて高度な金型製作技術要求される成形条件ヒケ発生抑制するには、樹脂にかかる温度可能な限り抑える手法用いられる樹脂温度金型温度低める設定一般的である。また、ヒケ対策には樹脂充填密度高め手法も有効であり、このため射出圧力背圧強め方法取られる。ただし、これらの手段は樹脂分子配向残留応力高めたり成形時間長くなるなどの欠点があり、これらを織り込んだ成形条件バランス調整求められる

※この「合成樹脂のヒケ」の解説は、「ヒケ」の解説の一部です。
「合成樹脂のヒケ」を含む「ヒケ」の記事については、「ヒケ」の概要を参照ください。

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