各国の性犯罪の規定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 09:50 UTC 版)
詳細は「刑法 (日本)」および「刑法典 (ドイツ)」を参照 性犯罪の定義は各国で異なっている。 フランスでは、基本的に、性犯罪に関する構成要件、法定刑等については刑法が規定している。刑法に規定されている主な性犯罪の類型の一つに「性的攻撃」がある。性的攻撃は、「暴力、強制、脅迫又は不意打ちをもって実行するすべての性的侵害」と定義され、強姦、その他性的攻撃及び性的ハラスメントの三つの罪種に区分される。また、15歳未満の児童に対する強姦等については、刑の加重規定が設けられている。 ドイツでは、刑法典に性犯罪を処罰する規定を置いており、一連の性犯罪規定の保護法益は、「性的自己決定権」であるとされている。性的強要を基本的な罪とし、その加重類型の構成要件を細分化して規定していること、強姦を性的強要の加重類型の一つとして位置付けていることなどが特徴である。 また、刑法は、14歳未満の者との性的行為をその者の同意の有無にかかわらず全面的に禁止しており、児童に対する性的虐待の罪という独立した規定を置いている。 イギリスには、従来の性犯罪に関連する法令を整備・統合したものとして、2003年性犯罪法があり、性犯罪の構成要件、法定刑等が規定されている。同法は、性犯罪の概念を整理し、 104構成要件の明確化を図った。また、性的行為への同意に関する重要な変更として、被告人が性的行為の際に同意があったことの立証責任を負うこととされた。また、弱者保護の観 点から、児童及び精神障害を持つ被害者に関して特別の規定が設けられた。 アメリカでは、性犯罪は原則として、各州の刑事実体法、刑事手続法、性犯罪者登録及 び公表に関する法等により規制される。連邦法は、州境を超える性犯罪等の連邦的色彩のあるものを規制する。 すべての州において、被害児童が性的行為に合意している場合でも、一定年齢未満の児童との性的関係を禁止する法律がある。
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