可分距離空間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/09 02:06 UTC 版)
実数の差の絶対値による距離を与えた単位閉区間の可算個の直積 [0, 1]N は完備可分距離空間となり、ヒルベルト立方体とよばれる。位相的にはこれはコンパクト空間 [0, 1] の可算個の直積の積位相によって得られるコンパクト空間になっている。可分な(あるいは同値なことだが、第二可算公理を満たす)距離空間 (X, d) は、その稠密な可算部分集合 {an : n ∈ N} をもちいて x ↦ (min(d(x, an), 1))n∈N と定義される写像によりヒルベルトキューブの中に埋め込むことができる。こうして任意の可分距離空間は位相的にはヒルベルト・キューブの部分空間と同一視することができる。 完備な可分距離空間のボレル集合のなすσ代数はきわめて限られたものになっている。実際、そのようなσ代数は 高々可算集合の離散距離空間 単位閉区間 [0, 1] に、実数の絶対値からきまる距離を付与した距離空間 のボレル集合のなす2種類σ代数の和として表すことができる。
※この「可分距離空間」の解説は、「距離空間」の解説の一部です。
「可分距離空間」を含む「距離空間」の記事については、「距離空間」の概要を参照ください。
- 可分距離空間のページへのリンク