反共文学
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反共文学(はんきょうぶんがく)とは、1950年代の台湾で発達した特有の文学形態。戦闘文学とも称す。反共文学は、共産党或いは反中国共産党に主軸を於いた作品に特徴があり、1949年に遷台した国民政府以外に、中国語を母語とする外省人を中心に支持を受けた。
概略
反共文学は1950年代の台湾を代表する文学潮流であり、国民政府が設立した中華文芸奨金委員会と軍中文芸奨による文学賞が設けられるなどの発展を見た。1949年に国共内戦に敗北し中国大陸を共産党政府に奪われた国民党政府は、1945年に獲得した台湾を本拠地として、「中国」の正統な政府であること性を強調すると同時に、反共文学を通じて全軍への大陸反攻への理解と共感を獲得することを目的として推奨した。
代表作家
反共文学の作家は下記の三群に分類することができる。
-
軍人作家
- 軍中文芸賞の受賞により頭角を現し、国民革命軍の思想教育に用いられた。
- 代表作家 : 朱西甯、司馬中原、段彩華、尼洛
- 外省人作家
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本省人作家
- 本省人によるプロパガンダ性の強い作品
- 代表作家 : 李栄春(『祖国与同胞』)
関連項目
参考文献
- 応鳳凰 『台湾文学花園』(玉山社 台北 2003年)
反共文学
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詳細は「反共文学」を参照 反共文学は1950年代の台湾における特徴的な文学形態であり、反共産党或いは反中国共産党を主軸とした文学作品である。国民党政府の指示以外に、北京語を母語とした外省人の支持を受け大きな文学潮流に成長した。反共文学の作家は朱西甯を初めとする軍人作家と、『異域』を発表した鄧克保を初めとする旧来の文学作品から転向した外省人作家である。1950年代は台湾に於ける反共文学の最盛期であったが、1960年代になると蔣介石が提唱した中華文化復興運動の影響を受け発表作品は減少の一途を辿った。
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