双川発電所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/12 10:05 UTC 版)
双川ダム直下右岸にはダム式発電所である双川発電所が建設された。出力は6,000キロワット(後に7,300キロワットに変更)と日高電源一貫開発計画における水力発電所の中では規模が小さい。これはダムが逆調整池であることから放流量が概ね一定であり水量の変化が少ないこと、またダム自体が30.5メートルと小規模で有効落差が低いことが挙げられる。発電所の特徴としては、東芝製のチューブラ水車を採用している。この水車は横軸可動翼水車とも呼ばれるが、双川ダムは低落差の水力発電所であるためこれに適した水車として採用された。また静内川本流の水量が豊富であることから大規模なものが使用されている。なおチューブラ水車の導入は本計画はもとより、北海道電力でも初めてのことであった。 一方双川ダムの完成によって上流にある静内発電所は増設に伴う放流量増加も問題がなくなり、ダム完成直前の1979年7月に発電所の2号機が運転を開始。出力にして2万2,500キロワットが増強されて計画通り4万6,000キロワットの出力へと増強された。さらに静内ダムの上流には新冠ダムと並ぶ本計画の中核事業であり、かつ治水も目的とした北海道による「静内川総合開発事業」である高見ダム・高見発電所(出力20万キロワット)が1974年より建設されて1983年(昭和58年)に完成している。これにより静内川水系は本計画において重要な役割を占めるようになった。現在双川ダムは高見・静内ダムに加え支流の東の沢ダム(コイカクシュシベチャリ川)・春別ダム(春別川)と共に統合管理されている。
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