水量の変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/16 20:10 UTC 版)
気象条件や地層の構造により地下水の涵養量が少ないこと、その一方で大規模な灌漑によって帯水層からの揚水量が増加したことによって、オガララ帯水層の各所で地下水位の低下が見られるようになった。1980年の時点では、オガララ帯水層からの揚水量は地下水涵養量の3倍に達していた。年間1.5mにもおよぶ水位の低下が見られた地域もあった。水量確保のために深くした井戸や、涸れてしまった井戸も少なくない。 冒頭の地図はオガララ帯水層における1980-95年の地下水位の変化を示したものである。地図中、テキサス州北西部やカンザス州南西部では、水位が著しく低下していることを示す赤や濃いオレンジになっているところが多い。降水量の比較的多いネブラスカ州東部など、水位が上昇している(地図中水色や紫になっている)ところもあるが、全体的にはオガララ帯水層の地下水位は低下傾向にある。 こうした事態に対し、オガララ帯水層上の各地では段々畑を導入したり、交代で休耕させたり、灌漑にセンターピボットを用いたり、あるいは灌漑面積を減らしたりと、水を効率よく利用する工夫をしている。こうした努力によって水位低下量は少なくなりつつあるが、依然として低下が続いている。
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