原子単位とは? わかりやすく解説

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原子単位系

(原子単位 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/15 02:50 UTC 版)

原子単位系(げんしたんいけい、: atomic units)とは、原子物理学量子化学において、物理定数を消去することで数式の表現を簡潔にするために用いられる単位系である[1][2][3]1927年ダグラス・ハートリーによって提案された[3][4]

原子単位系は電荷質量、および作用基本量とし、対応する基本単位をそれぞれ電気素量 e電子質量 me、および作用量子 ħ に選ぶ単位系である[4]。 原子単位系が基づく量体系は、歴史的には静電単位系などと同じく3元系であり、一貫性のある長さエネルギーの単位はそれぞれボーア半径 a0 = ħ2/mee2ハートリーエネルギー EH = e2/a0 である[2][3][4]国際量体系と整合させる場合は、ボーア半径かハートリーエネルギーの一方を基本単位として選ぶことで4元系とすることができる。 したがって、原子単位系における一貫性のある時間の組立単位は ħ/EH で表現される[5]

原子単位系には、エネルギーの基本単位としてハートリーhartree または Eh)を用いるハートリー原子単位系の他、リュードベリrydberg または Ry)を用いるリュードベリ原子単位系[6]などが存在しこちらもしばしば用いられる。IUPACグリーンブック[7]では、ハートリー原子単位系を指すものとして原子単位系が説明されている。

ハートリー原子単位系

ハートリー原子単位系では、エネルギーの基本単位としてハートリーhartree または Eh)を用いる。1ハートリーは、ボーア半径の距離を隔てた2つの電荷素量が持つポテンシャルエネルギーで定義される[1][8]。すなわち、クーロンの法則より次のように表現できる。

組立単位 併用単位 関連項目 Category:SI基本単位

「原子単位」の例文・使い方・用例・文例

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