十六大国時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 03:20 UTC 版)
コーサラ国やマガダ国の時代には、チャンパー、ウッジャイニー、ラージャグリハ、ヴァイシャーリー、ヴァーラーナシー、シュラーヴァスティーなどの都市が栄え、グリハパティと呼ばれる有力者が経済の中心だった。グリハパティは家長を意味する語で、その中でもシュレーシュティンと呼ばれる富裕者やサールタヴァーハ(交易商)らが交易を行い、隊商で国境を越えて活動した。交易品にはヴァーラーナシーの織物、象牙、ガンジス川の高級土器である北方黒色磨研土器、貴金属や宝石、資材や食料が扱われ、この時期に金属貨幣の使用も始まっている。ガンジス川中流の新興都市の商工業者は、シュレーニーやプーガと呼ばれる同業者団体を作った。ヴァルナ制度において商人は第3階級とされ、司祭階級のバラモンからは軽視され、商人がのちの仏教やジャイナ教を支持する一因ともなった。シュラーヴァスティーの祇園精舎も、王侯や商人の寄進によって建てられている。
※この「十六大国時代」の解説は、「貿易史」の解説の一部です。
「十六大国時代」を含む「貿易史」の記事については、「貿易史」の概要を参照ください。
- 十六大国時代のページへのリンク