北米遠征
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 04:59 UTC 版)
この勝利によってシーバードは高い評価を受けることになったが、その評価を形成することになったのは、この凱旋門賞のあとでダイアトムがアメリカに遠征して力を証明したからである。ダイアトムは凱旋門賞のあとアメリカに渡り、11月11日にワシントンDC国際ステークスに出走した。アメリカ側の代表馬はローマンブラザー(Roman Brother)で、この年既にアメリカの最強馬を決めるジョッキークラブ金杯をはじめ、ウッドワードステークス、マンハッタンハンデキャップなどの大レースに勝っていた。北米代表のもう1頭はカナダのチャンピオンホース、ジョージロイヤル(George Royal)で、カナダの大レースの他、アメリカでもサン・フアン・カピストラーノ・ハンデに勝っていた。他には、フランス時代から争ってきた同世代のカルヴァン(Carvin)も出走した。 最後の直線で、ローマンブラザーが先頭に立った。一方、ダイアトムは内に包まれて出るに出られなくなった。カルヴァンのほうが残り200メートルでローマンブラザーに並びかけ、差し切ろうというところで、ようやくダイアトムが馬群を抜け出した。ダイアトムはそこから爆発的な加速をみせて、最後の最後に短頭差だけカルヴァンを捉えて優勝した。ローマンブラザーは3着、ジョージロイヤルは4着だった。ローマンブラザーはこの年のアメリカチャンピオンに選ばれたが、凱旋門賞組が北米に遠征してこれを破ったことで、凱旋門賞でのシーバードの勝利はより価値が高まった。
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