化け草履とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 服飾 > > 草履 > 化け草履の意味・解説 

化け草履

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/08 00:04 UTC 版)

境港市水木しげるロードに設置された「ばけぞうり」のブロンズ像
百鬼夜行絵巻』にある草履の妖怪(室町時代

化け草履(ばけぞうり)は、日本妖怪の一種で、草履の妖怪。

概要

昭和平成以降の妖怪に関する図鑑などに掲載されている妖怪。古くなって粗末に捨てられた草履が化けたもので、夜に歌い出したりした[1]などと解説されている。

主に水木しげるによる妖怪図鑑で「化け草履」は、履き物を粗末にする者の家で、夜間に「化け草履」が「カラリン、コロリン、カンコロリン、まなぐ三つに歯二ん枚」と歌い出した[2]と解説されているが、これは佐々木喜善によって『聴耳草紙』に収録された昔話「履物の化物」[3]を紹介したもので、実際、水木の描いている化け草履は歌に登場するような「三つ目」(まなぐ三つ)にも描かれておらず、解説と絵画は一致していない。喜善によって岩手県で採集されたこの原話では、「草履」ではなく「履物」と述べられているが、「歯が二枚」と自身の特徴を歌っている内容から見ても、草履ではなく下駄の話である[3]。水木の解説は、あくまで「履物が化けた」という別個の昔話を解説に引用しているだけであり、「化け草履」とされる存在がそのように歌ったとする昔話が伝承されているわけではない。

村上健司は、履物の化物や化け古下駄のような存在は、「履物を粗末にしてはいけない」という教訓も含む昔話の中に登場する存在として語られた妖怪と位置付けており、現実的に身近な遭遇譚などとして化け草履が民間に伝承されていたわけではないとしている[4]

草履の妖怪

草履を妖怪として表現した例は、古くは室町時代妖怪絵巻百鬼夜行絵巻』に、藁の手足を持つ藁草履の妖怪が描かれているのを見る事が出来る[5]江戸時代以後は、草履のほかにも足駄などの履物が、妖怪を主題としたおもちゃ絵双六などを中心に、提灯お化け唐傘お化けなどのように描かれているのを確認することが出来る。これらの妖怪には昔話の化け草履のような要素は見られない[4]

脚注

  1. ^ 水木しげる『決定版 日本妖怪大全 妖怪・あの世・神様』講談社講談社文庫〉、2014年、565頁。ISBN 978-4-06-277602-8 
  2. ^ 水木しげる妖鬼化』 5巻、Softgarage、2004年、51頁。ISBN 978-4-86133-027-8 
  3. ^ a b 佐々木喜善『聴耳草紙』筑摩書房ちくま文庫〉、1993年、464頁。ISBN 978-4-480-02754-2 
  4. ^ a b 村上健司編著『妖怪事典』毎日新聞社、2000年、268-269頁。ISBN 978-4-620-31428-0 
  5. ^ 湯本豪一『百鬼夜行絵巻 妖怪たちが騒ぎだす』小学館〈アートセレクション〉、2005年、37頁。ISBN 978-4-09-607023-9 

化け草履

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 08:46 UTC 版)

ゲゲゲの鬼太郎 (実写映画)」の記事における「化け草履」の解説

100年使われ草履変化履物の霊の整理をしている。成仏できない履物たちを集めて、靴やブーツなどを粗末にした人間懲らしめることもある。

※この「化け草履」の解説は、「ゲゲゲの鬼太郎 (実写映画)」の解説の一部です。
「化け草履」を含む「ゲゲゲの鬼太郎 (実写映画)」の記事については、「ゲゲゲの鬼太郎 (実写映画)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「化け草履」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



化け草履と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「化け草履」の関連用語

化け草履のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



化け草履のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの化け草履 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのゲゲゲの鬼太郎 (実写映画) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS