動力系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 06:28 UTC 版)
自動遠心クラッチとロータリー式変速機構を備えた構成は、本田宗一郎が示した「蕎麦屋の出前持ちが片手で運転できるようにせよ」という条件に応え左手のクラッチレバーを廃した結果である。つま先の掻き上げ操作に適さない雪駄などの履物でも変速操作を可能とするためシフトペダルにはかかと用の踏み返しが付けられた。この形式は競合各社も追随採用し、その形状から日本市場で「シーソーペダル」と呼ばれるようになる。1960年(昭和35年)12月までの日本では50 cc以下の原動機付自転車に運転免許が必要なかったことや法規による交通規制が緩く、片手運転や雪駄履き運転も想定せざるを得なかった当時のおおらかさを物語るエピソードだが、独特の変速機構は結果として乗り易さに大きく寄与した。 また、方向指示器も一般的なオートバイと異なり、スロットルグリップがある右手側に上下動作式のスイッチが配置された。これも左手を一切使用せず運転可能とするための工夫である。
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