加熱調理と栄養
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/08 01:12 UTC 版)
温野菜では、加熱する調理方法によっては栄養となる成分が壊れてしまったり、または流れ出てしまったりする。このような調理で失われる栄養素で顕著なものがビタミンCやビタミンB1といったビタミン類であるとされる。その一方で無機塩や微量元素などのミネラル類は熱によっては損なわれにくい。茹でると若干流出するとされるものの、それにもまして温野菜は食べやすく、大量に食べることができることから、あまり問題視されない。 しかしニンジンでは生の状態に含まれる酵素はビタミンCを破壊するが、この酵素は熱に弱いため加熱調理で問題を回避でき、また油で炒めて加熱することでカロチン等の栄養素が吸収されやすくなるなど、加熱したほうがよい野菜類がある。緑黄色野菜では、同様にカロチンを含むことから、油を使った調理方法が勧められる。生食と加熱調理の関係で、極端な例ではアマメシバのように、きちんと調理すればきわめて栄養に優れた健康食品ながら、加熱しないと健康被害を受ける食用植物まである(→健康ブーム問題事例)。 ホウレンソウ等の葉野菜は、肥料が多すぎるような栽培形態によって、葉に動物の体内で発ガン性もある物質に変化する硝酸態窒素(一般にはアクとも言われる・植物の成長には必要な栄養素)が残留するため、大量の生食に向かないものもあるとされるが、これは茹でることで回避できるとする話もある。硝酸態窒素は水溶性であることから、茹でる調理方法が向くとのことである。
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