前投型爆雷システムの登場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/04 05:13 UTC 版)
第二次世界大戦の中頃までは爆雷は艦艇の後方に投下していたが、水上艦艇と潜水艦の運動性能に開きがあり、また、投下直前にソナーを壊さないようにソナーを止める必要があったので、最後は潜水艦の位置を推測で投下する必要があり、命中率は指揮者の経験や勘に左右され効率が悪かった。このためイギリス海軍は対潜前投兵器の発明を進め、多連装小型爆雷「ヘッジホッグ」や爆雷投射砲「スキッド」「リンボー」(日本語文献では対潜臼砲、対潜迫撃砲などの表現も見られる)といった前方に投射できる爆雷システムが大戦中期以降相次いで登場し、ヘッジホッグはアメリカ海軍にも導入されて、連合国海軍は対独・対日の潜水艦狩りで大きな戦果をあげた。 日本海軍でも海軍対潜学校練習艦となった澤風に15cm9連装対潜噴進砲の試作品を搭載した記録が残っている。また、一部の艦に「噴進爆雷砲」なる爆雷を全方位に投射できる装置を装備していたと言われているが、現在のところ詳細は不明である。 ヘッジホッグ スキッド 1番砲を撤去し15cm9連装対潜噴進砲を装備した駆逐艦澤風
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