利用時間と利用時間外の特例について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/25 03:11 UTC 版)
「寝台券」の記事における「利用時間と利用時間外の特例について」の解説
かつては、出発時間が早い事から寝台の設定が行えない長距離且つ長時間運行される列車が設定されていたときの名残で、寝台の利用は出発時にセットされていない場合「21時から翌6時まで」、出発時にセットされている場合には「出発時から翌6時まで」とされている。そのため、寝台車を連結した列車の運行不能・遅延時の払い戻しも翌6時以降まで使用した場合払い戻しをしない事になっている。 また、寝台を使用しない時間帯で昼行列車の補完を行うために区間乗車として寝台券不要で乗車することが出来る制度があり、「ヒルネ」と呼ばれている。ただしこの制度では利用できる区間のみを利用する場合、特別急行列車であれば指定席特急券ないしは立席特急券、急行列車であれば急行券など列車種別により必要な料金を払う必要がある。 かつて寝台列車が多数運行されていた頃は「ヒルネ」の制度を採用した列車が数多く見られたが、寝台列車自体がほぼ全廃された現状では、この制度を採用している列車・区間は存在していない。 B寝台においては、始発から途中までは指定席特急券ないし立席特急券で、翌朝からは立席特急券で、一部の車両が座席として利用可能とされていた。最後までこの制度が残されていたのは寝台特急「あけぼの」であり、2014年3月のダイヤ改正で定期列車としての運用が廃止されるまで存続した。下りは羽後本荘駅から終点の青森駅間において立席特急券で指定された号車の空いている席が、上りは始発の青森駅から羽後本荘駅まで指定席特急券で指定された号車・座席が、それぞれ利用可能であった。 A寝台においても一部の列車では夜間 - 早朝を除き座席として利用できたケースがあり、この場合は特急券の他にグリーン券を必要とした。最後まで実施していたのは寝台特急「さくら」であり、同列車が1999年に開放式A寝台車の連結を中止するまで続いた。開放式A寝台車自体は「さくら」の連結中止以降も「日本海」や「きたぐに」で継続して連結されたが、それらでは「ヒルネ」の制度はなく、現状でもA寝台を座席として利用できる列車・区間は存在していない。 ちなみに、周遊きっぷなど自由席特急券を有さずとも乗車できるトクトクきっぷについては使用できない場合もあるが、回数券形式の料金券での乗車を認めている事例もあった。
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