刊行背景
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一般的に短歌の業界では、歌人が歌集を出版する場合、受賞歴や著名度問わず企画出版は行われず、短歌専門の出版社や財団法人による流通や印刷面での制作援助の元、著者の自費によって書籍が発行される。2017年頃、数多くの短歌賞の受賞経験があった著者の萩原慎一郎も同様に、短歌の自費出版専門の公益財団法人である角川文化振興財団から出版を決意し、自身によって短歌の構成から本の装幀まで決め、5月にあとがきを書き記し『歌集 滑走路』が完成させた。しかし、萩原は同時に学生時代のいじめによる後遺症を抱えており、2017年6月8日に自死した。死去後、弟である萩原健也や両親ら遺族に引き継がれ、角川書店短歌編集部の石川一郎や住谷はるによる支援の元、出版に向けての準備が行われ、2017年12月26日に発売となった。 初版の帯には俵万智による推薦文と、萩原が知人に送ったメールの文章から引用されたキャッチフレーズ「僕は歌う。誰からも否定できない生き様を提示するために。」が載っている。また、裏面の帯部分には収録短歌の中の5首が掲載された。
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