分類学的位置づけの変遷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/15 08:33 UTC 版)
「ウスキモリノカサ」の記事における「分類学的位置づけの変遷」の解説
もともとはチャールズ・ホートン・ペックによってAgaricus abruptusの学名のもとに記載・報告されたが、この学名は、エリーアス・フリースによって、Agaricus属(現代の分類学におけるAgaricus属とは概念を異にしており、かさ・柄・ひだを有するキノコ類の大部分を含む)のFlammula亜属に所属する別の菌に対してすでに用いられていた。のちにFlammula亜属は正式な属に格上げされるとともに、フリースが命名したAgaricus abruptus は属名が組替えられてFlammula abruptusの新組み合わせ名となった。フリースの概念によるAgaricus abruptusとペックの概念によるAgaricus abruptusとは異物同名の関係となるために、原記載者のペック自身の手で、学名がAgaricus abruptibulbusに変更された。 ウスキモリノカサは、シロモリノカサ・シロオオハラタケ・A. semotus などとともに、ハラタケ属のArvenses群に属している。。
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分類学的位置づけの変遷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/30 04:03 UTC 版)
「ムカシオオミダレタケ」の記事における「分類学的位置づけの変遷」の解説
従来、Protodaedalea hispida Imazeki の学名で呼ばれ、Protodaedalea 属は本種のみを含むとされていた。また、Protodaedalea 属に対する科レベルの分類学的位置としては、ツラスネルラ科(Tuasnellaceae)に置かれたりシロキクラゲ科(Tremellaceae)に含めたりする説があり、あるいはヒメキクラゲ科(Exidiaceae)に置く意見もあったが、のちにアポルピウム科(Aporpiaceae:和名なし)に位置づける提案がなされている。なお、科名としてスイショウキン科(Hialoriaceae)を用いる意見もあるが、科としての概念はアポルピウム科のそれとほぼ等しい。 いっぽう、Elmerina 属においては、充分に成熟した子実体でなければ、隔壁を生じた特徴的な担子器を見出すことができないため、Protodaedalea 属との比較検討が行われることがなかなかなく、伝統的に、いわゆる「サルノコシカケ」類の一属として扱われてきた。たとえば、Elmerina 属を創立した Bresadola は、これをDaedalea 属(現在の概念とはやや異なる)に類縁関係を持つものと考えていたし、PatouillardはLenzites 属に近い菌群であると推定していた。また、Ryvardenは、子実体の組織の菌糸構成に基づいてTyromyces 属と関連があるのではないかという説を唱えている。このProtodaedalea 属が、Elmerina 属のシノニム(synonym)であることが明らかになったのは1997年のことであり、E. foliacea Pat.(正式記載は1915年)とE. holophaea (正式記載は1907年)およびムカシオオミダレタケ(上述の通り、正式記載は1955年)がすべて同一種であること・国際藻類・菌類・植物命名規約に規定された先名権の原則から、学名としてはE. holophaea を用いるのが正しいことが、それぞれ示された。 なお、暫定的にキクラゲ目に分類されてはいるが、28SリボソームDNAの塩基配列による分子系統学的解析の結果から、キクラゲ目自体が多系統群であるとされているため、分類学的位置づけについては、なお検討の余地を残している。
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