分類、類型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 13:10 UTC 版)
世界には様々な巡礼があるが、その特色で様々に分類することも可能である。 まずは集団型と個人型である。あらかじめ集団を組んで巡礼に赴く型と、個々人がおのおのの発意によって個々に巡礼に赴く型があるのである。聖地は多くが辺鄙(へんぴ)な場所にあるので、交通手段が未発達の時代においては個人で行うのは困難であった(つまりその時代、ほとんどが集団型であった)。また、巡礼は長日数におよび金銭的な準備も必要なので、(今日でも)世界中で集団型巡礼はきわめて盛んである。(なお、大勢でにぎやかに行く巡礼と 独りで黙々と行く巡礼では、その巡礼体験(体験の質)が大きく異なっている。) 他の分類として、巡礼の目的や巡拝者の資格に関して「限定型」と「開放型」がある。たとえばイスラームのメッカ巡礼は聖典コーランに定められておりイスラム教徒以外の立ち入りは厳しく禁止されており、またたとえば比叡山の回峰行は数十キロメートルの行程に散在する聖所を1日で参拝する荒行であるが、これは天台宗の僧侶の資格がある者にだけ許可されている巡礼である。これに対して、信者であっても観光客であっても受け入れ、特に巡拝者を限定しない巡礼もあり、たとえば四国のお遍路がその一例である。 「キリスト教やイスラム教に見られる一つの聖地を訪れる直線型と、インドや東洋で見られる複数の聖地を巡る回国型に分類されている」とも言われる。
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