出島状施設
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/28 02:23 UTC 版)
「宝塚古墳 (松阪市)」の記事における「出島状施設」の解説
主墳丘の北側では、付帯施設として出島状施設が認められる。この出島状施設は造出の類型になる付帯祭祀施設とされるが、主墳丘に直接取り付く造出とは異なり、主墳丘から離れて位置し土橋で連結されるもので、類例としては巣山古墳(奈良県北葛城郡広陵町)が知られる。宝塚1号墳の築造時点では既に造出・島状施設とも成立しており、出島状施設が採用された背景は必ずしも詳らかでないが、一説には文字通り島として海をイメージした可能性が指摘される。この出島状施設については、これまでに全面的に発掘調査が実施されている。 発掘調査によれば、出島状施設はくびれ部前方部側から北方に位置し土橋で連結される。2段築成で、1段目は東西18メートル・南北16メートル、上段は東西13メートル・南北10メートルを測り、上段は主墳丘の2段目に対応する。施設上面については後世の削平のため築造当時の様相が明らかでないが、施設裾部については原位置を留める多数の埴輪が検出されている。それによれば、出島状施設の東裾には導水施設型囲形埴輪・家形埴輪を中心とした一群、西裾には湧水施設型囲形埴輪2点を中心とした一群が配され、土橋の東西裾部には船形埴輪1点ずつが配されていた。現在、この出島状施設は実物大で再現されている。 西裾部手前に船形埴輪(1号船)、奥に湧水系囲形埴輪。 東裾部奥に導水系囲形埴輪。 土橋
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