出土した人骨と歯について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/17 14:24 UTC 版)
「駄ノ塚古墳」の記事における「出土した人骨と歯について」の解説
駄ノ塚古墳の石室内からは複数の人骨と歯が検出された。ともに保存状況が悪く、何体の人物がどのように埋葬されたのか検出状況から解釈するのは困難である。ただし発見された歯は全て永久歯であり、乳歯は全く検出されなかったことから幼児は葬られなかった可能性が高い。また永久歯の発育途上の歯が検出され、歯の中には咬耗がほとんど見られない歯があることから、少年が埋葬されたと考えられる。そして著しく咬耗が進行した歯も検出されなかったことから、老年期の人物も埋葬されなかった可能性が高く、駄ノ塚古墳に埋葬された人物は少年期から壮年期にかけての人物であったと見られている。 石室内から検出された歯と骨の分析から、前室には成人男性3名、成人女性3名、6-7歳の小児1名の計7名、奥室には青年女性1名、性別不明の成人1名、6-7歳の小児1名の計3名の歯や骨があった可能性が一番高いと考えられ、うち前室と奥室の小児は同一人物ではないかと考えられており、全体としては成人7名、青年1名、小児1名の9名が埋葬されていた可能性が高い。 駄ノ塚古墳の副葬品の中で、銀象嵌の大刀、馬具ともに埋葬当初は奥室に安置されていたものと考えられ、奥室の性別不明の成人の埋葬時に副葬された可能性が高い。その場合、奥室の成人は男性であったと見られる。
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