冪集合の濃度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/23 09:52 UTC 版)
S の部分集合 A とその指示関数 χ A {\displaystyle \chi _{A}} を対応づけることにより、冪集合 2S と Map(S, {0, 1}) =: {0 ,1}S が一対一に対応する。これは、S の元 a が部分集合 A に属するとき 1、属さないとき 0 をラベル付けすることで部分集合 A が特定できるということに対応する。したがって特に A の濃度 card(A) が有限の値 n であるとき冪集合 2A の濃度 card(2A) は 2card(A) = 2n に等しい。一般に、有限集合 E から有限集合 F への写像の総数は card(F)card(E) となり、このことは E から F への写像全体のなす集合を FE と記す(無限集合の場合にも記号を流用する)ことの根拠の一つとなっている。そして、冪集合やその濃度の2の冪としての記法はこれの特別の場合にあたる。 冪集合の濃度は元の集合の濃度より常に大きい。有限集合のときにはこれは当たり前である。一般の場合は、カントールの対角線論法によって示される。
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