内紛と分裂
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/14 23:28 UTC 版)
山田グループの不動産部門の中核である弥生不動産が抱えた113億円の不良債権処理の過程において、山田正志オーナーは山田洋行売却先検討を始め、この計画について当時山田洋行の運営を行っていた宮崎(当時代表取締役)や同社従業員に通知を行わなかった。第三者よりこの情報を得た宮崎は不動産業の存続を山田洋行の経営に優先する山田一族に不信感を抱くことになる。 宮崎は山田オーナーにMBO(経営陣による自社買収)を申し入れるが、オーナー側の反発により不調に終わる。このことをきっかけに宮崎元信は山田洋行の代表取締役を2006年6月に辞職、その後日本ミライズを設立する。 結局、不動産市況の好転というツキもあり、山田オーナーは山田洋行を処分する必要は無くなった。しかし、平成18年度には整理回収機構への弁済に充てるため、株主配当の形で山田洋行から強引に31億円もの資金を引き出したことや、先述の売却計画に対し不信感を抱いた従業員数十人は次々と退社し、更にその大半は宮崎の後を追うように日本ミライズに合流している。 新たに山田洋行の代表取締役社長となった米津佳彦は2006年10月、日本ミライズと宮崎を含む13名の役員・従業員を相手取り営業妨害を理由に10億円の損害賠償請求訴訟を東京地方裁判所に提訴した(山田洋行事件)。山田洋行VS日本ミライズの内紛に関しては『「憂国」と「腐敗」 日米防衛利権の構造』(第三書館)野田峯雄、田中稔共著に詳しくリポートされている。
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