公立学校のトイレ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 15:30 UTC 版)
日本トイレ協会は1996年に「学校トイレ研究会」を設立した際、設立趣旨に「学校のトイレは、ソフト・ハード面でまだ十分に改善されておらず、加えて校舎の老朽化に伴い公立学校のトイレは子どもたちから5K(汚い・くさい・暗い・怖い・壊れている)と揶揄され、学校で排便を我慢する子どもたちの健康が危惧されていました」と記した。男子トイレで個室に入ると「大便をした」とからかわれるために、学校での排便を我慢する子が多いという心理的な理由による問題も危惧されていた。寺脇研は1990年代半ばに文部省(当時)から出向して広島県教育長を務めていた時、とある県立高校を訪問したところ教職員用のトイレが男女共用であることを目の当たりにして常識外れのその状況に呆れたという。。しかし民間企業からの提案に応じること自体が、当時の学校教育行政にはタブー視されていたため、「学校トイレ研究会」からの当時の文部省に対する働きかけは、まともに相手にされなかったという。それが、学校の閉鎖性が2000年代から批判されるようになり、学校評議員、学校運営協議会が設立されるとその流れで「学校トイレ研究会」の知名度が上がり、2015年には同研究会と文部科学省とが共同の勉強会を開き、5Kの改善を目指すトイレ改修の動きが本格化していった。それでも、住宅の洋式トイレ保有率が2008年には既に約90%に達していたのに対して公立小中学校の洋式トイレの普及は捗捗しいとは言い難く、2020年9月の文部科学省の調査によると、公立小中学校の洋式トイレの保有率は57%に留まっていた
※この「公立学校のトイレ」の解説は、「日本の便所」の解説の一部です。
「公立学校のトイレ」を含む「日本の便所」の記事については、「日本の便所」の概要を参照ください。
- 公立学校のトイレのページへのリンク