全国コールサービス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 21:49 UTC 版)
経営難などにより他地域のアステル事業者各社が2003年末から次々とPHS事業からの撤退を決め、アステルグループとして全国エリアでの提供が不可能になる中、鷹山とDDIポケット(現ウィルコム)は既存のアステル東京利用者へDDIポケットのネットワークを提供するなどで合意。2004年9月13日より「全国コールサービス」が開始された。既存のアステル東京利用者でもこのサービスへ申し込めば、アステル東京管轄の1都8県も含め全国のDDIポケットサービスエリアで、通話やPIAFSによるデータ通信が可能であった。 しかし、この全国コールサービスは利用者のアステル電話機端末へDDIポケットの電話番号を入力するものであり、電話番号の変更が必須で旧来の電話番号を継続して利用することは不可能だった。その対応として、無料で1ヶ月間新番号へ転送するサービスは用意されたものの、本来の意味でのローミングとは異なる物であり(むしろ今で言うところのMVNOに近い)、当初発表していた「ローミングサービス」という呼称は中途で「全国コールサービス」に変更になった。 またアステル電話機へ他事業者の電話番号を入力したため、メールやWEB、高速ハンドオーバー等の機能が利用できなくなった。さらに 157(サービスセンターの電話番号)へ発信するとYOZANではなくDDIポケットのサービスセンターに接続されるという珍事も起こった。これはアステル電話機がDDIポケット網を使うことによりDDIポケットの電話機として認識されていたためである。アステル電話機以外でアステル東京契約を行っていた場合は全国コールサービスへ申し込む際アステル電話機(AJ-51)に無償変更ということになっており、同じ端末を継続して全国コールサービスを利用することは出来なかった。アステル電話機でも一部機種(A151/A152/AY11/AY15/AN11/AI15/AD11/AC91/MA-N2)では継続使用できなかった。 なおサービス開始当初は、課金システムが2重(DDIポケットからの請求をアステル東京が取りまとめ)であったため、基本料は翌月、通話料は翌々月に請求されていた。通常の翌月請求になるまで数ヶ月を要した。 DDIポケットとの取り決めで全国コールサービスへ申し込みが行えるのは2004年8月末時点でのアステル東京利用者のみになっており、申し込みが一巡した2005年3月頃「全国コールサービス」の新規受付が終了になった。
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